Manifesto
まずは、 はじめましての方も、はじめましてではない方も。/001
まずは、こんにちは。こんばんは。
このような辺鄙なウェブサイトを訪問していただき、どうもありがとうございます。ようこそ。 ここは、『18ひきのペンギンたちデザイン事務所』。僕、デザイナの水田(と18ひきのペンギンたち)が営んでいる独立まもない小さなデザイン事務所のウェブサイトです。
デザイン事務所といっても、得意なことはウェブデザイン。
まだ、『ウェブデザイナ』という職業が一般に浸透する以前から、僕は2つの制作会社でおよそ10年間、ウェブサイトの制作に携わってきました。ウェブ制作というと、大勢でそれぞれの専門分野を担当し分業してつくり上げるのが一般的です。しかし、僕の勤めていた会社は、デザインからコーディング、アニメーション、簡単なプログラミングまで、制作に関するほぼすべての工程を任せてもらえる贅沢な環境でした。
なので、経験や知識は豊富です。(自分で断言するのも照れますが……)同じ「すべて知っている」でも、「学んで知識として頭に入れた」ことと、「実際に実務で手を動かし経験した」こととは、(一人ですべてを制作するにしても、大勢を率いてディレクションするにしても)大きな差があります。技術的な点において、それが僕の強みでしょうか。
ただ、このことを文章で書いても伝わらないと思うので、気になった方はご連絡ください。サイトに載せていない今までの制作物をお見せします。
ともだちになりましょう。/002
これは、あなたに、もっとも伝えたいこと──。
組織で働きながらながらずっと一人のデザイナとして目指してきた理想があります。それは、あなたと『ともだち』のような関係で仕事をしたい、ということです。
それはつまり、上下がなく対等でフラットな関係です。
「いただいている・与えている」とか、「報酬の分だけサービスをする」とか、いわゆる『ビジネス』を意識させず、協力して知恵を出し合ってより良いものをつくる、という同じ目的をもった仲間。そんな関係で仕事をしたいのです。
『ともだち』とは、頻繁にお酒を交わしたり、定期的に連絡をとりあったりするような、表層的な関係のことを指すのではない、と僕は考えます。Facebookの「友達」とも、もちろん、まるで、違います。
たとえ長い間音沙汰ががなくたって、定期的に「いいね!」を押し合い「好意の交換」をしなくたって、ふと連絡をとって食事をしてみると「きみとは何でも話せてしまうなあ!」と、じんわりと思えるのが『ともだち』という存在です。疲れない。妙な気づかいやタテマエもなく「同僚」や「知り合い」には言えないことも、『ともだち』になら気兼ねなく話せます。
何より、『ともだち』とともに過ごす時間は楽しい!
つまり僕は、あなたの『ともだち』として一緒に仕事をしたいのです。
だからまず大切なのは、あなたと『ともだち』になれるかどうか──。
ナメてますか。/003
働くことは楽しい存在であるべきです──。
「ビジネス」とは、人の嫌がることや不可能なことを行うからビジネスたり得るのだ、という理屈もわからないではありません。
ですが、世の中をナメてる理想論かもしれないけれど、やっぱり人生の大半を占めるのが働く時間なのだから、それが心底充実していれば、必ず人生も楽しく感じられるんじゃないでしょうか。人生はハッピーなほうが良いに決まっているじゃないですか。
僕は「人は何のために働くのか」という命題と長いこと向き合ってみた結果、『仕事にも楽しさを追求すべきだ』という結論に至りました。
和やかででお互いがともだちのようにうち解けた『場』から、ぽっと宝石のようなアイデアが生まれたり、課題を一挙に解決してしまう改心の一撃のようなソリューションが導き出されたりすることを、僕は今までの経験から確信したのです。
なぜ、 デザイン事務所。/004
それにしても、なぜ『ウェブ』デザイン事務所としなかったのか。と、これまでの僕をご存じの方なら感じると思います。
その理由は明確です。
それは、これからの活動をウェブに限定させたくなかったから。
というか、ウェブはもう既にそれだけで成り立つ分野ではありません。世の中のあらゆるクリエイティブと密接に複雑にリンクしている。“ウェブを制作できる”という技術も、大規模で専門的な制作会社にはパワーで勝てないですし、その技術もいずれはテクノロジーの進化によって誰の手でも可能になるでしょう。この『技術』の価値が薄まることは明白です。
そこで僕は考えます。
得意なウェブを中心にして、様々なジャンルの仕事に挑戦し学び体得していきたい。表現の幅を広げ続けたい。『多彩なジャンルを横断した人間だからこそ生み出せるアイデア』に、独創性が潜んでいるのではないだろうか──。
効率や生産性を追求し、細かく仕事を切り分けてしまったことによって、ウェブの技術者は以前にも増して専門家になりました。専門家の方と接してみると、確かに、アイデアは合理的で信憑性があって納得はできるんですが、何か、こう……、ワクワクが、ですね……。足りない。僕は、もう、期待通りのアウトプットに対して面白みを感じなくなっていたのです。
だから、ウェブに執着せずに、世の中のオモシロにはことごとく足を突っ込んでいきたい。そして、その経験から得られたアレコレを、デザインに昇華させ、あなたの想像の斜め上まで越えていくんだ。
そのような意志と意味を込めて、あえて屋号からは『ウェブ』を省略し、名刺の肩書きも、広い意味での『デザイナ』と名乗ることに決めました。
大事なのは、あなた自身が「伝わっている」と感じられること。/005
10年間、ウェブデザインの仕事を続けてきて確信したことがあります。それは、高品質な「もの」を創りあげるという過程において、「コミュニケーションが成立すること」はもっとも重要な条件の一つだということです。「成功にいたるプロセス」や「結果を出す」こと、その本来の目的の手前で、毎度おおきく仁王立ちで立ちはだかるのがコミュニケーションの問題です。
ウェブは完成して公開することがゴールではありません。公開したものに対する反響や結果、運営して得たフィードバックなどを受けて、修正し改善して育て上げることができます。その柔軟性やリアルタイム性がウェブの真価だと僕は思います。
そう考えた場合、プロジェクトに関わる人数が多ければ多いほど、コミュニケーションに必要な「コスト」の悪影響が大きくなります。ものごとがなかなか決まらない、返答に時間がかかる。イメージが伝わらない、理解されない。……などなど。
そのようなコミュニケーションにおける時間的・精神的摩擦のような負の力が膨らんでしまうと、どこかのタイミングで人は伝えることを諦めてしまうのです。「何を言っても無駄だ」と。
ひとりだからこそ。/006
コミュニケーションがうまくいかないことで更新が滞り、放棄されてしまったサイトを、僕はいくつも見てきました。見ないふりもしてきました。デザイナにとって制作物は、当然、自分の娘のような存在だと思いますが、それが見捨てられるのを目の当たりにするのは本当に胸が痛みます。
僕は、小さなことでも気兼ねなく声をかけてもらえるような『町のデザイン屋さん』のような存在になることを夢見ています。
制作エージェンシーのような組織には言いにくいような些細な問題も、個人にならまだうったえられるでしょう。僕は全力をもって受けとめます。
1対1で作業を行う僕に直接お願いできるから、摩擦は最小限に抑えられる。実際に手を動かす作業者にダイレクトに依頼できる、という安心感もあなたにとって大きな支えになるのではないでしょうか。
18ひきのペンギンとわたし。/007
作業は『18ひきのペンギンたち』にお任せしています。
地球上に現在生息しているペンギンの種類はぜんぶで18種類。一言でペンギンといっても、様々な生態やカタチのペンギンが地球上で暮らしています。
氷の上で生活しているイメージがつよいペンギンですが、南極を主な繁殖地にしているペンギンは2種類のみ。大部分は南半球の島々などの陸上に生息しています。中には赤道に直下の熱帯で暮らしている仲間もいます。
—
ところで、デザイン業界で手を動かしていると、どうしてもこのような妄想をしてしまいがち。
──睡魔に襲われ、うとうとして……、はっ!?、と目が覚めると、あれ……? ついさっきまで途中だった仕事が完成している。わーい。きっと、小人さんがやってくれたんだ!──
はい。さて。その小人さんたちが、ペンギンになったと考えてください。かわいいですね。ああ、かわいいかわいい。
……。
イタいですか……?
実際、仕事をするのは僕なんですが(あたりまえ)、でも、もし、仮にね、もしも仮にー、ペンギンたちがせっせとMacを動かしている場面を目にしたら、やっぱり微笑んでしまうでしょう?
18種類、それぞれ特徴があるんですよ。デザインセンスのあるコ。HTML5・CSSが得意なコ。jQueryバリバリかけるコ。spaceキーとenterキーだけ押す専門のコ。まだ何もできないコ……。
前にも書きましたが、僕は、ウェブ制作に関することはひととおり何でもできます。サイトデザイン、ロゴデザイン、サイトの設計、コーディング、プログラミング、アニメーション。腕はまだまだですが、印刷物や写真撮影、イラストや動画なんかもこれから勉強して身につけるつもりです。
その『一人でひととおり何でもできる』という僕のウリを象徴したものが『18ひきのペンギンたち』。
つまりこれが『18ひきのペンギンたちデザイン事務所』の由来です。
うーん長い……。 で?/008
なんだか、ごちゃごちゃと、長々と書いてしまいました。アヤしい宗教の勧誘みたいになってますが……。一体ここまで読んでくれる方が、どのくらいいるのでしょうね。読んでくれた方、多謝であります。
で、結局何なのか、と。
何が言いたいんだ、と思いの方が多数いらっしゃるのではないでしょうか。
……わかります。
ではこの辺で、まとめますけれども。
要は、一言でいってしまえば、
『価値観を共有できる人と出会って、一緒に楽しいことがしたい!』
ということです。
あなたに見つけてもらうために、僕の気持ちをありったけ書き出してみたのです。
世の中、ウェブサイトをつくることができる人間なんて星の数ほど存在します。何をもって『できる』と宣言できるのかも、ウェブの受け持つ領域が広大になりすぎて、専門の僕ですら、もはやよくわかりません。
だからこそ、時間をかけて吟味してベストのパートナーを見つけ出して欲しい。それ以前に、制作者を『パートナー』として認識して欲しい。僕と仕事をすることになろうあなたにも、そうではないあなたにも。
ウェブをこれからつくろうと考えているすべてのみなさんへ、たった一つのアドバイス。
どうか、恋人を選ぶように慎重に。
長いお付き合いになると思いますので。
そんな想いに駆られて、これを書きました。
伝わると嬉しいのですが。
(つづく)/999
(つづく)
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